たしかに組版や図版の作業を行うと,テキストを入力するだけに比べて,作業時間は増加します。
しかし,原稿を作成する本人が組版や図版を作成するわけですから,別途「組版指示書」や「図版指定紙」を作成したり,できあがったものを別の者が照合したりする手間がほぼなくなります。
また,教科内容を熟知している担当者が組版や図版作成を行うことで,おちいりがちなミスを未然に減らすことができます。
例
英
- 〇 Everyone knows Mr. Brown.
- × Everyone know Mr. Brown.
数
- 〇 △ABCの底辺 × △ABCの底面
- 〇 2×(-5)=10 × 2×-5=10
国
- 一世一代の読み 〇 いっせいちだい
- × いっせいいちだい
- 〇 曰く × 日く
理
- 〇 NH3 × NH2
- 〇 発泡ポリスチレン × 発砲ポリスチレン
- 〇 (流水の)侵食 ×(流水の)浸食
社
- 〇 飛驒山脈 ×飛騨山脈
- 〇 森鷗外 × 森鴎外
- 〇 リアス海岸 × リアス式海岸
上記の結果,教科内容に熟知していない方が組版や図版作成をするのに比べて,ミスが格段に少なくなるので,修正に要する時間がぐっと減ります。
さらに,初校時に図版が入っていることで,早い段階から紙面の仕上がりイメージがしやすく,また,テキストと図版のチェックを同時に行えるため,その後の行程がスムーズになります。
(「図版後送」などによって起こるチェックもれ・修正もれなどを防ぐことができます。)
このように,作業時間を大幅に短縮し,その時間を内容検討やミスのチェックにあてることで,品質の向上につなげています。